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今年も残り2%をきる「なりに」まではきた。
春立つとわらはも知るや飾り縄 芭蕉
(はるたつと わらわもしるや かざりなわ)
ひとり静かな深川の雪の夜、四十三歳の芭蕉の句。
一方、喜多川歌麿の肉筆画。「深川の雪」の華やかさ。
雪は今宵も深深と人の心の奥に降る。
つつじの花が生けてある近江のめし屋での句だそうだ。
この句は春であるが、女が割いている干鱈は今ごろの北風に晒されて旨みをぐんぐん増していく。
北日本日本海の海人はこの生活には苛酷な北風をあえて「玉風」というという。
開高健流に「あわれな話だな。日本人って不思議だなあ。」
それにつけても、「躑躅」も「薔薇」に劣らぬ読むも書くも難しい字だ。
今年も98.90%おわりました。あと1.1%だいじにすごそう。
今年の北海道は雪の季節が記録的な早さで訪れた。
十二月はほぼ毎日の降雪だった。
街も郊外も売れるなら大安売りで売れるほど路肩に大きな雪山が出来ている。
芭蕉俳句の風流味が、此の地で読むと、「川柳」もどきの戯れ言のように感じてしまう。
忘れ草菜飯に摘まん年の暮 芭蕉
(わすれぐさ なめしにつまん としのくれ)
みなさまよいお年を